1/17/2012

OML(Outer Mountain Loop)11/22/2011

夜は風がうるさくてあまり寝れなかった。耳栓をしていてもやはり風の音は聞こえていて、寝ているのか起きているのかわからない状態で朝を迎えた。

起床は6:30AM。目覚ましで起きた。腰や肩が痛むが頑張って起きてみる。外に出てみるも、7時過ぎくらいからようやく明るくなるのでまだ真っ暗だ。寒冷前線が通過したのだと思うが、少しひんやりする程度で気温は思っていたほど下がっていなかった。すぐに寝袋をしまい、テントの中の物を外に出して、テントを片付ける。そしてやっと朝ごはん。どうやら動物が私の食べ物を食べた経歴はなさそうでホッとした。ご飯を食べている時にちょうど太陽が登ってきた。

キャンプサイトからの眺め


太陽が登ってくるとすぐにサウスリムがオレンジ色に輝く。これぞ砂漠の醍醐味。温かいオートミールを食べながら、刻々と変化する周りの景色を堪能する。

ここで椅子があればじっくり座って見ていられるのだろうが、ちょっと腰をかけられる平たい石を椅子にしているためなんともすわり心地が悪い。

太陽が登るごとに、下の方もだんだんと明るくなってくる。今日もまた長いトレイルを歩かなければならないため、手を動かしながらの鑑賞だった。

スリーピングバッグ、着替え、コップ、ストーブ、などなど順番に詰めていく。大体20分ほどで準備ができるようになった。そして8:00AM、キャンプサイトをあとにしてドッドソントレイルを西に進む。

ドッドソントレイルは緩やかな丘陵地帯になっている。トレイル全体の標高プロットを見ると登って降りるだけに見えるのだが、実は小さなアップダウンが無数にある。そして砂漠地帯ということもあり、景色は比較的短調なのだ。右側にはサウスリムの絶壁が見え、小高い丘に登ると公園南部にあるElephant Tusk(エレファント・タスク)が見えたりもする。Smoky Creek(スモーキークリーク)トレイルの分岐点を超えるとトレイルは下り坂になる。ベル型の特徴的な形をしたCarousel Mountainと呼ばれる山が見えてくるので、これをぐるっと半周回ったところにHomer Wilson Ranchがある。

サウスリムを眺める
天気は雲ひとつない快晴だった。しかし、寒冷前線が通過したこともあって暑くなることもなく快適な温度だった。これが前日のように暑かったら、もっとキツかったかもしれない。

昨日の疲れも若干溜まっていたのかもしれないが、それほど苦なく歩くことができた。ドッドソンを歩いて思ったのは、一旦トレイルを外れたらトレイルを見つけるのが困難だということだ。何しろトレイル幅は狭く、トレイル上を歩いているから分かるのであって、ちょっとよそ見をして踏み外したものなら見つけるのが困難だ。実際、サウスリムからドッドソントレイルを探そうとしたが、とても探すことはできなかった。

Havard Agave
トレイル上には2つの水源がある。1つはDodson Spring(ドッドソン・スプリング)、そして2つめはFresno Creek(フレズノ・クリーク)だ。フレズノ・クリークはかなりの確率で水を確保できる場所らしく、多くのバックパッカーが頼りにしている場所である。クリークが近づくと上り坂になり、登り切ったところでドライ・ウォッシュが見える。そして下ってクリークを横切る。ドッドソン・スプリングはトレイルから離れている場所にあるらしいので、今回は却下してトレイルを進む。そしてまた登りになり今度はフレズノ・クリークだ。降りる途中、キレイなHavard Agaveの花が咲いていた。このアガベは50~60年経つと1度だけ花を咲かせるらしい。ビッグベンドや西部テキサスに行くと必ず見るけど、そんな貴重な存在だったとは知らなかった。

ちょっとしたスイッチバックで登った丘を降りていく。ちょっとしたキャニオンになっていおり、いよいよフレズノ・クリークに到着。

フレズノ・クリーク
遠くから見た限りでは流れている様子はない。ただ、水たまり状態になっている。水はたっぷりあるので補給する必要ないが、もしクリークやスプリングの水を頼りにしていた場合、この水を飲む羽目になる。もちろんきちんとフィルタでろ過し、薬で消毒するのだけど、いったいどんな味がするのかがとても気になる。

そしてフレズノ・クリークを通過したところで小さな看板が出ていた。ちょっとした平地になっており、キャンプができそうなスペースがある。右側にはクリークがあるはずだが水は流れていなかった。

フレズノ・クリークの看板
ここで軽くスナックタイムを取る。スナックのスニッカーズを持ってウロウロしていたらサボテンに足が刺さってしまい、その時にスニッカーズを落としてしまった。5分後、気づいたら握っていたスニッカーズが見当たらず、どうしても甘いモノが食べたかったのもあり懸命に探すも見つからない。しかし、ここで諦めるのも悔しいので歩いた場所をもう一回歩いてみると、刺々しい植物の真ん中に見事に刺さっていた。

日陰は全くなかったが、大きめの岩が複数あり足を伸ばしてゆっくりと休むことができる。

エレファント・タスク・トレイルとの
分岐点
肩や腰の痛みが和らいだところで、出発するもまた緩やかな登り。なぜかこの登りはとても辛く感じた。登り切ったところにElephant Tusk(エレファント・タスク)トレイルとの分岐点がある。

ここがどうやら今日の登りの最後らしく、あとは最後まで下りのようだ。しばらく下ると、ドライ・ウォッシュに合流し、しばらくはこのウォッシュを歩くことになる。ウォッシュには所々にケルンが置いてあるので迷子になることはまずない。

遠くにはユタに見られるオレンジ色の奇岩が見えた。ビッグベンドにも、ユタのようなオレンジ色の不思議な形をした岩が集まるエリアがある。Red Rock(レッド・ロック)と呼ばれるその場所は、Blue Creek(ブルークリーク)トレイル上にあり、約2マイルほど続く。

スモーキークリーク・トレイルとの
しかし、ドッドソン・トレイルから見たその岩は、どうやらレッドロックではないようだ。ドライ・ウォッシュは小さな岩がゴロゴロしていてとても歩きづらい。両脇には低木やサボテンが生えている。ここは足をくじかないように足場の確保で精一杯だった。そしてウォッシュから出る所でSmoky Creek(スモーキー・クリーク)トレイルとの分岐点がある。

ここで2日目にJuniper Rdで出会った4人組に出会った。どうやら4人のうち2人が看板を見そこねてウォッシュから出ずにそのまま歩いて行ってしまったらしい。このまままっすぐに行くと、西に行くかわりに南へ行ってしまうため注意が必要な場所だ。2人が戻ってくるまでしばらく会話をする。学生らしくポートランドからテキサスに来たらしい。いろんな場所をバックパッキングで歩いているらしいが、テキサスはこれが初めてだと言っていた。

オコティロ
どうやら間違った方向に行ってしまった2人は、何とかドッドソン・トレイルに合流できたようで、一緒に歩き始める。ここから彼らに抜かれたり、彼らを追い抜いたりの繰り返しだった。ウォッシュを出ると若干の登りになる。ここからOcotillo(オコティロ)の数が一気に増えた。ちょっとした気候の変化があるのだろうか。

そして登り切ると視界が一気に開け大パノラマだ。今までひたすらサウスリムや丘を見上げてのハイキングだったので、ひたすら無限に広がる広大な砂漠を見て感動した。去年近くまで行ったMule Ears(ミュール・イヤー)やSanta Elena Canyon(サンタ・エレナ・キャニオン)も見える。そして、ベルのような形をしたCarousel Mountainも見える。このCarousel Mountainの裏側にウィルソン・ランチがあり、ゴールとなる。

Carousel Mountain
右側にハイカーが2人いる
そして、ここからは一気に下っていく。最初は景色がよく見通しも利いたので疲れも吹っ飛んだが、降りてくるとまた茶色い岩に囲まれ疲れが戻ってきてしまった。

最後の方はかなりヘトヘトになり、ウィルソン・ランチの側を走るRoss Maxwell Scenic Driveから車の音が聞こえたときは若干元気が出た。

遠くには水を入れたベアボックスが見える。その時、ウィルソン・ランチが目に入った。着いた!!この旅でこれほど嬉しかったのはこれが最初で最後かもしれない。

Homer Wilson Ranch
とりあえず中に入り荷物を下ろす。足はガクガクしている。ベアボックスまで水をとりに行かなくてはいけないのだが、そこは体力がまだ余っている友だちが行ってくれることになった。

先ほどの4人のハイカーともまた再開。彼らも今夜はブルークリーク・トレイル上でキャンプをするらしい。少し話をしながら明日と明後日の分の水を補給する。明日は2日分の水を背負って歩かねばならない。やっと軽くなったのもつかの間、バックパックはまた最高に重くなってしまった。

ゆっくりしすぎたせいもあり、だいぶ陽が傾いてしまった。この日はブルークリークでのゾーンキャンプなので先を急がなくてはならない。最初はドライ・ウォッシュを歩いて行くも、ケルンがところどころにありトレイルが全くはっきりしない。ウォッシュを出たり入ったりと、重いバックパックのバランスを上手く保とうと足元に気を使う。

ちょっとしたキャンプできそうな場所はあったものの、ネズミの穴みたいなものが無数にあり、さらにウォッシュの真横だったため却下した。とりあえず友達にこの場所で待機してもらい、私がトレイルを先に進んでキャンプサイトを確保することに。ウォッシュをしばらく歩くと、ウォッシュから出るための大きなケルンが置いてあった。ちょっと登って出てみると、オレンジ色に輝く岩の群れが目に飛び込んできた。

レッドロックエリア入り口
これか!これが、レッドロックか!!これは思っていた以上だった。たしかにユタを思い出させる景色だ。写真を数枚取るも、陽はだいぶ傾いている。キャンプサイトを探すのが先だ。

岩に向かって歩いて行くと先ほどのハイカーがいた。キャンプサイトがあるか聞いてみると、あの岩の麓に2人が泊まれるくらいのスペースがあることを教えてくれた。お礼を行ってその場所まで行ってみる。

なんと素晴らしいキャンプサイトなんだろう。レッドロックの入り口が今晩の私たちのキャンプサイトになった。急いで友達を呼びに戻る。

トレイルを挟んで左側
友達も周りの景色を見て大満足そうだった。早速荷物を下ろす。しばらくこの景色に見入ってしまった。どうせだったらもっと奥に行きたかった。この景色があと2マイル続くというのだから、このレッドロック地域も捨てたものではない。ただ、テントの設営と夕飯の準備があるため、写真撮影と同時進行で進めていく。

赤い岩があるアリゾナやユタでもそうだが、太陽が地平線に沈む10分前くらいに岩が真っ赤に染まる。今回もまさに同じ状態になった。キャンプサイトから動かなかったため構図はメチャクチャだが、目の前に立ちはだかる巨大な岩が真っ赤に燃えるのを見るのは迫力満点で鳥肌が立った。今までいろんなキャンプサイトに泊まってきたけど、ここまで景色のいいキャンプはこれが初めてだと思う。これで椅子とビールがあれば最高だったのになぁ。

構図はメチャクチャだけど・・・感動!
この時ばかりは手を止めて景色に見入ってしまった。

なんと・・・まぁ・・・。

また「来てよかった」「苦労して歩いてよかった」と思える一瞬に出会えた。ドッドソンはキツイと覚悟していたから、思っていたほどキツくはなかったけれど、それでもやっぱり私には難易度の高いトレイルだったと思う。最後の下りは足がもつれて転ぶのではないかと何度も思ったし、休憩頻度も多くなって最後まで歩けるのか心配になったときもあった。

でも、これで「やっぱり来てよかった!」という思いで一杯になり、疲れも吹き飛んでしまった。

だんだんと色あせてゆく
真っ赤に燃えているのはほんの5分ほどだと思う。太陽が沈みかけるとだんだんと色が薄くなり、やがてあんなに真っ赤だった岩も燃え尽きたかのように色を失う。

こういう景色を求めて私は歩くんだろうなと、この時つくづく感じた。

いい気分で料理を開始する。料理と言ってもお湯を沸かすだけなのだが、長い距離を歩いたあとで食べる温かいご飯は格別だ。それも何もすることなく、沸かしたお湯に乾燥させたパスタやらを入れると出来上がるのだから、それもありがたい。

サンタ・エレナ・キャニオン方面
この日は、ありがたいことに風もなく、寒くもなく、とても快適な夜だった。日が暮れた方角は、昨日と同じように空がオレンジ色に染まっていた。

2日目がこれで終了。一番タフと言われるドッドソン・トレイルを無事に歩ききった。明日はサウスリムまで歩き、念願のサウスリムからの夕日と朝日を見る。

腰のベルトをかなりキツく締めているせいもあり、腰や肩が痛んだがこの日も朝まできっちり寝ることができた。風もなく静かな夜だった。

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