3/08/2012

Big Bend NP: Ernst Tinajaトレイル

ビッグベンド国立公園の東側に、東北に30マイル伸びている未舗装路がある。Old Ore Rd(オールド・オア・ロード)と呼ばれる道路で、4WDが必要な道路だ。

Old Ore Rdからの景色
公園中央にあるPanther Junction Visitor Center(パンサージャンクション・ビジターセンター)からは、Rio Grande Village(リオ・グランデ・ビレッジ)方面に車を進める。ホットスプリングとの分岐点を超えてすぐ、左側にオールド・オア・ロードへの分岐点がある。

友達の車は4WDなので問題はなかったが、今回は乾燥していたこともあり恐らく2WDでもハイクリアランスであれば問題なさそうな気もした。しかし、この道路の入口には、"4WD Required"(4WD必須)と書いてあるのであるに越したことはない。雨が降った後などは確実に4WDが必要となる。

ビジターセンターに寄って、レンジャーにこの道路の状態を確認した時のこと。「あの道をプリウスで行った人がいるのよ。途中でスタックしてね・・・。プリウスよ?」と目をまん丸にして話してくれた。確かに、あの道路をプリウスで走るのは200%無謀である。何しろ凸凹がひどく、急な登りや下りがあり、この道を走っているときにレンジャーの話を聞いて思わず苦笑いしてしまった。

Ernst Tinaja
今回目指すは、Old Ore Rdの南側の分岐点から5マイル地点にあるErnst Tinajaである。Tinaja(ティナハ)とはスペイン語で「ジャー」や「かめ」を意味する。Ernstは昔このあたりで店を開いていたMax Ernstという人の苗字から来ている。何が見えるかというと深い水たまりである。ビッグベンド国立公園で最大のティナハが、このErnst Tinajaである。

舗装路の分岐点からそれほどの距離は無いにしても、何しろ悪路。時間がかかる。しかし、ユッカやサボテンが豊富に生え、遠くにはチソスマウンテンが見えるなど、景色はなかなかである。

Old Ore Rd沿いにあるお墓
途中、右側にお墓がある。白い十字架の上に、色とりどりのおはじきのようなものが並べてあり、大きな石が積まれている。Juan De Leonというメキシコ人のお墓で、昔むかし馬に乗っていたときに銃殺されたようだ。詳細は不明のままで、お墓だけがひっそりと残っている。

さらに進むと、右側にErnst Tinaja Campsiteのサインが出ているので、ここを右折する。ほんの1分ほどで左側にキャンプサイトが見え、その目先にErnst Tinajaのトレイルヘッドおよび駐車場がある。

トレイルはティナハまでは0.5マイル、往復1マイルの短いものとなっている。さらに標高差もないので誰でも気軽に歩けるトレイルのひとつだ。

最初のドライウォッシュ
最初はドライウォッシュを歩く。キレイに削られた灰色の岩壁はユタ州を思い出させる。ウォッシュを抜けると、次はアーチーズ国立公園のデリケートアーチトレイルのような岩の上を歩く。この区間は化石がゴロゴロしており、数歩歩けば化石が見つかるほどである。大きなものから小さなものまで、貝類から教科書に載っているアンモナイトのようなものまで様々だ。化石好きにはたまらない場所だと思う。

だんだんと両壁が狭くなり、岩壁はピンク色の砂岩に変化する。なんとなくThe Waveを思い出した。足を地に下ろすたびにバリバリッと音がして崩れていく。

パリパリと崩れる砂岩
ビッグベンド国立公園は砂漠地帯に位置し、雨はほとんど降らないものの、このようなウォーターホールが所々に存在する。このErnst Tinajaはこのあたりでは最大の大きさで深さもあり、常に水が溜まっている状態となっている。そのため、この付近に住む動物にとっては貴重な水源となっている。しかし、その形状からティナハに落ちる動物も多いらしく、溺死した状態で見つかることもしばしばあるらしい。

ティナハは少し階段状になっており、ティナハを超えてさらに奥に行くと、ピンク色の砂岩から灰色の大きな岩壁に変化する。キャニオンの幅も細くなり、背丈ほどの大きな岩がキャニオンを塞いでいる。

ティナハの横で休憩
もしくはティナハの横でゆっくり休憩するのもいいかもしれない。かなり急な岸壁になっているため気をつける必要はあるが、滑りやすいわけでもないので足場の確保さえできれば滑ってティナハに落ちることもない。

化石もゴロゴロしているので、化石探しもできる。キャニオンになっているため日陰も多く、セダン以外の車であれば容易にアクセスできる場所なのでオススメだ。

ティナハ。深い。
私のようにセダンしか持っていない場合は、Chisos Mountains Lodgeから出ているツアーに申し込むことができる。$225とお高めな値段だが交通手段がない場合はいいかもしれない。

私が行った時は家族連れがいて、その中に流体力学の博士と中学校の科学の先生がいた。二人とも化石にかなり詳しく、ティナハからトレイルヘッドまで一緒に化石を見つけては色々と教えてもらった。また、この辺りの地質学についても私に分かるように説明してくれた。貴重な出会いである。

私が見つけた巨大な化石
ハイクリアランスの車さえ用意できれば、アクセスもそれほど難しくはなく、ビッグベンド国立公園のダイナミックさを味わうことができる。

トレイルも往復1マイルと短いため、もし時間が余っている場合は残りのオールド・オア・ロードを走ってみるのもいいかもしれない。ただし、たかが30マイルと言っても速度はほとんど出せないので、最低3時間を見積もったほうがいい。

また、夏の間は気温が高く、日陰でも45℃を上回るなどとても過酷な環境となっている。また真夏は観光客がほとんどいないため、こういったオフロードを走る場合は、十分過ぎるくらいの水と食料を持参したいものである。

実際、真夏のOld Ore Rdで車が故障し、熱射病で亡くなった人もいる。

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