3/04/2012

Davis Mountains Preserve(デイビス・マウンテン保護区) ②

Pipe Gate(パイプゲート)からBaldy Peak(ボールディ・ピーク)までは片道3.5マイルとそれほどの距離はない。



しかし、私は標高2000メートル以上だとどうしても軽い高山病になるらしく、最初から足が重く頭痛もしている。

ビッグベンド国立公園はハイキングの前に1泊するのと、標高差はここほどないためか、こういった疲れは感じたことはないが、グアダルーペマウンテン国立公園に行くと必ずこのような症状が出る。

パイプゲートをくぐり、ピークに向けてジープロードを歩く。4WD必須の道となっているだけあってかなり急な斜面、さらに所々急カーブがあり、許可証をもらえたとしても私は運転したいとは思えなかった。

あまり無理せずにゆっくりと登っていく。気温は比較的暖かく、薄い長袖シャツとTシャツで十分だった。ボールディー・ピークへ向かうには2通りの方法がある。

1つはこのジープロードを頂上まで登る方法と、もう1つはLimpia Chute(リンピア・シュート)トレイルを利用する方法だ。リンピア・シュートトレイルはボランティアが作ったトレイルで、テキサスでは珍しいアルパインなどの広葉樹が見られる中を通過する。距離的には若干長くなりながらも、日陰もあり傾斜も緩やかで歩きやすいトレイルとなっている。

ボランティアの人が薦めてくれたように、登りはジープロード、下りはリンピア・シュートトレイル経由で戻ることにした。

途中、Horn Toad(ホーン・トード)と呼ばれるトカゲに遭遇。前を歩いていたハイカーがトレイルから外れて何かを捕まえているようだったので聞いてみたら、このホーン・トードがトレイルを横切ったのだとか。

Toadは日本語に訳すと「ヒキガエル」なのだが、これはカエルの類ではなくトカゲの類である。ただし、小さなツノは生えていたので、Hornの部分は当たっている。このHorn Toadにはトレイル上で2回ほど目撃した。

途中、他のハイカーに遭遇しては話を聞く。ハイカーのほとんどが西部テキサス近辺に住んでいるらしく、私達のようにオースティンから来た人はいなかった。オースティンからは車で片道8時間以上かかる距離だし、よっぽどの物好きでなければこないのだと思う。また面白いと思ったのは研究者が多いことだった。ビッグベンド国立公園で水源を調査している人、天文学の研究者などが集まっていた。

足取りは重く、本気でトレイルヘッドに引き返そうかと思うくらい体調が良くなかった。3マイルのトレイルでこんな状態になるのもまた珍しい。たかが3マイル、されど3マイル。この3マイルはかなり長く感じた。

上の方まで登ってくると、景色も良くなり遠くにはボールディー・ピークが見えてくる。背の高い松の木も豊富に生えており、ジープロード沿いにはピンクや黄色、白い花が咲いている。

途中で、おじいちゃんハイカー2人組と出会い、その内の一人は体力の限界でトレイルヘッドに戻るため、もう一人と3人でピークを目指す。

デイビス・マウンテンの麓に住んでいるというこのおじいちゃんは、ピークに登るのが今回2回目なのだとか。

所々で休憩をする。典型的な西部テキサスの景色が広がる。西部テキサスは、何もない砂漠と思われがちだが、春はワイルドフラワーが咲き乱れ、秋は紅葉が見られる場所もあり、多くの人が思っているようなただの茶色い土地ではないのである。

また、山があるとはいえ、視界はかなりよく、遮るものがほとんどないため地平線に沈む太陽や、オレンジ色に染まる空がキレイに映る。

ボールディー・ピークが見え出すと、頂上まではあとわずかだ。ボールディー・ピークは、この部分だけ岩が突起したような感じになっており、アンテナが立っているのですぐに分かる。この最後の部分を上るには、裏側に周り手足を両方使って登っていく。

ロッククライミングとは言わないが、二本足で登るには無理がある。ビッグベンド国立公園のエモリーピークトレイルの最後の部分を登れたら、このくらいは簡単である。

トレイルヘッドを出てから3時間、無事にピークに到着した。1マイル1時間のペースとなってしまった。頂上は比較的広いのにも関わらず、この日の訪問者が集まっているため結構混み合っており、なんとか座る場所を確保。

頂上からの眺めは、若干ビッグベンドのものと似ている気がした。どこかのブログで読んだのだが、砂漠の景色は"Acquired taste"(だんだんと慣れ親しむという意味)なのだとどこかで読んだ。

確かに私もそう思う。1回やそこらでは砂漠の美しさは実感できないかもしれないが、何回か見るとその美しさがわかってくる。ただ、やっぱり砂漠は自分には向いていないという人もいるかもしれない。

時折涼しい風が吹くも、日差しはかなり強く暑いくらいだった。足を伸ばして休憩。南向きに座り、麓の山々を堪能する。

確かに、頂上から見ると、起伏が激しいのはこのあたりだけで、少し遠くに目をやると茶色い真っ平らな土地が果てしなく広がっている。

"Sky Island"(空の島)と呼ばれている意味が、この景色を見た時に分かった気がした。周りが砂漠なのに対し、このあたりだけ緑も豊富であるため、珍しい生態系が存在する場所なのだそうだ。

時間も時間なのでここでランチにする。頂上でのランチというのは、なんでも美味しく感じる。今回はエナジーバーとピーナッツ、チョコレートなどある意味ジャンクフード的なものだったのだが、あっという間に食べきってしまった。

お腹もいっぱいになり、体力も回復しつつあるところで、アンテナのほうまで歩いてみる。

途中、頂上の標高を示すマーカを発見。グアダルーペマウンテンのHunter Peak(ハンターピーク)でも同じ物を見たことがある。

あまり足場の確保ができなかったため、適当に場所を探して写真撮影。

南方面。

東方面。

南東。

北方面。








真っ青な空と茶色い大地、遠くにうっすらと見える山や丘の起伏がキレイだ。

頂上で1時間半ほど時間を費やしてしまったので、そろそろトレイルヘッドに向かうことに。帰りはリンピア・シュートトレイル経由で降りる。

ジープロードとは違い砂埃もなく、日陰も多く、傾斜も緩く、とても歩きやすいトレイルだった。このトレイルではこの地域では珍しいアスペンも見られた。

リンピア・シュートトレイルを楽しみながら降りる。そして途中からはまたジープロードとなる。

このジープロード、小さい砂利が多く、ちょっとでも油断すると足を取られ滑ってしまう。

友達は、「ゆっくり降りているから滑る。走ればいい。」と無謀なことを言って、小走りでトレイルを降りていった。

私はコケたくなかったので、自分のペースで降りることに。

4時半PM、無事にトレイルヘッドに到着。時間をオーバーしてしまったが、他にも車が数台残っていたので大丈夫そうだ。

ただ、ボランティアの人を待たせるのもよくないので、急いでビジターセンターに向かう。

チェックアウトを済ませ、建物内の展示物を見ていると一人の男性が話しかけてきた。

どうやら、明日からトレイルのメンテナンスのためボランティアで来ているようだ。オースティンにグループがあるので興味があったらどうぞと誘ってくれた。ボタンティアは1週間の滞在で、新しいトレイルの構築はもちろん、既存のトレイルのメンテナンスも行なっているようだった。

帰り道、ちょっとだけシーニックループをドライブしてみることに。

太陽が傾きかけ、太陽がオレンジ色になるときが私の一番好きな時間だ。

あたりは金色に染まる。

路肩に車を止めて写真撮影。何も無くても美しさは存在すると思う。長距離ドライブで疲れていても、この景色を見るとやっぱり来てよかったと実感した。

夕日を見ながら、フォート・ストックトンに向けて車を走らせた。

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