7/19/2012

日食を見にキャニオン・デ・シェイへ行く - 2012.5.19

何も知らないけれど、天体観測は好きな私。

2012年の金環食(5分間隔でのインターバル撮影)

金環食がアメリカでも見えるという話を聞き、さらに調べるとニューメキシコ州のアルバカーキーまで行けばまん丸なリング状の金環食が見えることを発見。

もっとキレイなところで見たいと思い調べると、ペイジ付近のLake Powellや、あの有名なNorth Coyote Butteでも見れるらしい。

しかし12月に腰椎椎間板ヘルニアを再発させてから痛みが消えた日は1度もなく、鋭い痛みと鈍い痛みに耐える毎日だった。鎮痛剤は全くと言っていいほど効果はなく、若干良くなったと思い、2時間ほど運転をしたら、その後2週間はひどい激痛に悩まさた。

ラスベガスまで飛べればよかったのだけど、フライトは思ったよりも高く、アルバカーキーからペイジまで行くのは無理だったので、もっと近場を探すことに。


アルバカーキーへのフライトは比較的安く、上司に月曜日の1日だけ有給許可をもらい、すぐにフライトを抑えた。その後リサーチすると、Canyon de Chelly National Monument(キャニオン・デ・シェイ・ナショナル・モニュメント)でもまん丸な日食が見えるということを知り、この場所に決定した。アルバカーキーからは4時間のドライブである。4時間なら休憩すればなんとか行けるかもしれない・・・。

風景撮影が多いため、望遠レンズは持っていないことから、標準レンズを使ったインターバル撮影に挑戦することにする。太陽撮影用のソーラーフィルタは、ここに書いた通り自作した。

自作したフィルタ

キャニオン・デ・シェイでの宿泊は、公園内にあるSpider Rock Campground(スパイダーロック・キャンプグランド)。オンラインでは予約が取れず、メールと電話で何とか予約を取れた。支払いは前払いする必要があったのでチェックを送るも、どこかでチェックが行方不明となり、結局現地で現金を払った。このチェックは未だに行方不明である。

準備期間は2週間しかなかったので、とりあえずテント、スリーピングバッグ、スリーピングパッド、カメラ、三脚だけは忘れないようにして、スーツケースに詰め込んで出発した。

朝6:30AMのフライトだったため4時AMに起床。頭がフラフラのままフリーウェイをふっ飛ばし、空港の駐車場に止め、ターミナルまでシャトルバスで移動した今年からはElite Statusを無くしてしまったため、預け荷物に$25を払う。ブツブツ・・・

機内では、腰が痛くて泣きそうになるも、窓側を譲ってもらったので何とかストレッチしながら苦痛な時間を過ごした。機内から見下ろす景色は好きで、国内線はいつも窓側を選ぶのだけど、この時だけは腰痛で景色はまったく楽しめなかった。

アルバカーキーには時間通りに到着。さっそくレンタカーカウンターへ向かう。Costco経由でEnterpriseに予約を入れていた。3日間、すべて込みで$61という破格のお値段。Intermediateをレンタルしていたのだけど、クルーズが無いためFull Sizeにアップグレードしてもらったら、なんと3日間で$100+上乗せとなり、結局$160支払うはめに。最初からフルサイズにしていたら、$70ですべてが収まったのに・・・。腰痛がなければクルーズがなくても何とかなったけど、今回は無いと悲惨な目にあうことは分かっていたため、渋々アップグレードしたのであった。

保険は、AMEXのカードに付属するものを利用した。$24.99ぽっきりでPrimaryでカバーされるので毎回利用している。

さらに、カウンターのお姉さんに「今はガソリンが安いから、タンクを空で返すオプションがオススメよ」などと言われ、よく考えもせずに承諾してしまった。このオプションのお陰で、冷や汗を3回ほどかく羽目になる。

$100ドル上乗せが気に入らなかったけど仕方がない。今回借りたのは、白のJetta。トヨタの車とは操作性が違うため、ガソリンの入り口やライトなどの説明を簡単にしてもらったあと、GPSを設定して出発。

近場のWalmartに寄り3日間の食料を買い込む。そしてI-40Wに乗りひたすら西に走る。

GallupでI-40を降り、今度はUS-491を北上して264を西に走り、GanadoでUS-191に乗り換えて北上した。腰はかなり痛いながらも、クルーズをONにして腰をストレッチしたりしていたので、思っていたよりは苦痛ではなかった。

この辺りになると、ネイティブ・アメリカンが多く、アジア人である私はなにげにジロジロ見られたりする。

途中、GanadoにあるHubbel Trading Post National Historic Siteに寄ってみることにする。ここはナバホ・ネイションの中で一番古い交易所だったらしい。入ってみるとやたらと人が多い。それもほとんどがネイティブ・アメリカン。ちょっとだけ白人がいて、アジア人は私ひとり。

Hubbel Trading Post


中に入ると、ナバホ族の人たちが作ったラグが売られている。値札をちらっと見てみると・・・どれも高い。しかしながら、織るのに時間がかかるだけに、それだけの価値はあるのかもしれない。

なかなかいい感じの骨?

そして大きな青と白のしましまのテントが張ってあるところに移動してみる。中には人がたくさんいる模様。どれどれ・・・。

ラグのオークション開催中

ここでは、ラグのオークションが行われていた。落札価格が安いのか高いのかもわからない自分。しばらく様子を見ていたのだけど、よくわからないのでさっさとキャニオン・デ・シェイに向かうことにした。

Chinleの町で右折する。ここらへんは、なんというか、あんまり治安がよさそうな感じがしなかった。ガススタは数件、殺伐としており、壊れた家らしきものがたくさんあった。

右折して10分弱走ると、公園の入口となる。


ここはナショナルモニュメントでありながら、ナバホ族が住んでいるというユニークな場所。そのため、キャニオンの底には勝手に降りることができず、行きたい場合はツアーに参加する方法となる。トレイルもWhite House Ruin(ホワイトハウス遺跡)までのトレイルが唯一、谷底にアクセスできるトレイルとなっているけど、これもトレイルを外れたりしてはいけないため、あまり自由が効かない。


ちょっとビジターセンターで情報収集。レンジャーもナバホ族の方々。日食のことを聞いたけど、「午後4時から日の入りの間に起こるわ」と言うだけで、詳しい情報は全くわからないと言う。そして、どこから観察するのがいいかと聞いたら、返事は「サウスリムだったらどこでもいいと思うわ」と、ヤル気のない返事。

ちょっとガッカリした。

キャンプサイトについては、直接Spider Rock Campgroundに行ってチェックインしろということだった。キャンプグランドはサウスリム上にあり、Spider Rock Overlookの手前、左側にある。サインが若干わかりにくかった。

それまでにはいくつもオーバールックがあったけれど、とりあえずまずはチェックインするために、すべてのオーバールックを通り過ぎる。

道路を走っていると不思議な感じがする。所々に家があったり、馬が歩いていたり、牛がいたり、国が管轄する公園というイメージはまったくない。所々に古びたタイヤがあったり、すごく荒れた未舗装路が延びていたりする。

20分ほどでキャンプグランドに到着。受付の白人女性はとっても好印象で丁寧に接してくれた。現金20ドルを払い、キャンプサイトを割り当ててもらう。今回はC16になった。

一応、ピクニックテーブルとファイヤーリングがある。しかし、椅子は傾いていて座り心地が悪い。下は細かい砂のような感じだった。

テントを張って、すぐにスパイダーロックを見にオーバールックまで車を走らせる。この時間帯だったらきっと影が出ててキレイだろうと思い三脚を担いで行くも、影と光のコントラストが激しすぎて何がなんだかわからない絵になってしまった。

遺跡がある方向に向いてるけど、さっぱり分からず・・・

数枚撮るも、全く納得できず、スパイダーロックをそそくさと去り、他のビューポイントに移動することに。しかし、どこを撮ってものっぺりした、何を撮りたいのかが全くわからない絵になってしまい、かなりガッカリ。

しかし、谷底でネイティブ・アメリカンが生活している様子が間近で見ることができた。谷底にだけ木々が豊富に生えている。畑もあるようだ。時には馬が歩いていたりもした。

リムからもネイティブ・アメリカンの生活の様子がうかがえた

しかし、明日の日食をどこで見るかも決めていなかったため、その下見としてサウスリム上のすべてのオーバールックで止まっては写真を撮りながら、西の方向を眺め構図を考える。

そうこうしているうちに、太陽がだいぶ傾いたので、諦めながらも再びスパイダーロックへ向かう。プロのカメラマンらしき人たちが戻ってきている。さらにほとんどの人は帰り支度。

グランドキャニオンであったら、ここからが見所なのに、この公園は一体なんなのだ?

みんな帰ってしまった。

しかし、スパイダーロックを見ると、オレンジ色に輝いている。

これだ!

三脚を設定して、すぐに撮影開始。

Spider Rock

私が求めていた色はこれ。太陽は地平線すれすれで沈みかけている。さっきみたいな強いコントラストは消え、それまでは見えなかったキャニオンの奥まで良く見え、柔らかいオレンジ色が見事に反射している。

グランドキャニオンと違い、キャニオン・デ・シェイは小さめのキャニオンであるため、影ができてしまうと逆に奥行きを全く感じさせない写真になってしまう気がした。

周りには誰もいなかった。

こんなにキレイなのに・・・。もったいないなぁ~。

と、思いながらその場を大満喫。

スパイダーロックとは、この尖った岩のことである。高さは750ft(229m)もある。その横にはちょっとした川が流れ、ウネウネのジープロードの後が見えた。

オレンジ色の岩肌と谷底に生える緑のコントラストが美しい。そんな風景を楽しみながら、薄暗くなるまでこの景色を楽しんだ。反対側の西の空はオレンジ色に染まった地平線と、そこから黄色、水色、青、紫と空がキレイなグラデーションになっている。

雲ひとつ無い天気。

明日の日食も期待できそうだ。

しかし、結局どこで観察するかは決めることができず、そのため構図やレンズの画角も分からないまま。結局、当日にすべて決めるということになってしまった。

真っ暗な中、ゆっくりとキャンプグランドに戻ると、手前のサイトには大きな反射式天体望遠鏡が置いてあった。上を見ると満点の星空!これはすごい。日食時は新月なので月のひかりは一切なく、星の光だけだったのだけど、意外なほどに明るかった。

しかし、異様に寒い。長袖シャツ、フリースジャケット、そしてさらにフリースジャケット+ウィンドブレーカーを着こむ。天体撮影もやりたかったのだけど、周りのキャンパーの明かりが邪魔で諦めた。

またテントキャンプ
ちょっと壊れかけたピクニックテーブルの椅子にゴロンとなり星空を眺める。こういう時間が好きだ。30分ほど見ていたけど、寒くて身体が冷えたのでさっさと寝ることにした。

明日の天気は晴れ。日食は問題なく見れそうだ。あとはうまくカメラに収まるかどうかである。

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