9/01/2012

8/17/2012 - 真夏のBuckskin Gulch

8/17は、Buckskin Gulch(バックスキン・ガルチ)を行けるところまで行き、その後はAlstrom Point(アルストローム・ポイント)までドライブする予定だった。

本当はこの日はThe Wave(Coyote Buttes North)の抽選に申し込む予定はなかったのだけど、カナブのビジターセンターに寄って道路状況を聞いたついでに、抽選に参加してみることにした。

今年から、抽選場所が変わり、今ではKanab(カナブ)にあるビジターセンターで行われている。抽選に参加するのは2年ぶりだったけれど、その変化にビックリ。

まず、抽選用の部屋が設けられていた。そこには、テーブル一台、そしてその後ろに椅子が並んでおり、そこはまるで学校のクラスルーム。

抽選部屋。そこはまるでクラスルーム。


アプリケーションを入力し、割り振られた番号は13番。魔の13番である。この日は50人近い人が申し込んだ。連日、だいたい40~50人の申込者がいるとのことだったけど、2年前は20人弱だったのでやっぱり人気になってきているのかもしれない。

ちらっとアプリケーションを見た限りではヨーロッパ人、中国人が多かった。特に中国人は4組もいた。待ち時間の間、レンジャーはここで過去に起こった様々なストーリーを話してくれた。夫婦で応募したにも関わらず、奥さんは旦那を置いて犬を連れていきたいと行った話や、ヨーロッパから来た夫婦の揉め事の話など、笑えるものから、「その夫婦の将来は一体?」と思えるような話まで様々だ。

残り5分で駆け込んで来たヨーロッパ組も含め9時ピッタリに抽選開始。

最初に当選したのは、5分前に駆け込んできたヨーロッパ組。「最後に来た人がこうやって最初に当たるケースは多いのよ」とレンジャー。これで10人分のうち4人分が取られ、残り6スロットとなった。

さらに中国人のカップルが当選、これで残り4スロット。さらにヨーロッパ人カップルが当選し、残り2スロットとなってしまった。

こりゃ、ダメだ。明日戻ってこよう。

そしたら、なぜか最後の最後で、魔の13番が選ばれた。見事当選である。「13番もよく当たる番号なのよ~」とレンジャー。不思議である。

魔の13番、見事当選!

これでこの日の抽選は終了となり、当選者への許可証の発行、注意事項の説明などが始まる。

The Waveまでの地図を見ると、これもアップグレードしていた。The Waveへの道のりは同じだったけど、今度は帰り道も写真入りで説明されている。前は「そのスポットに来たら後ろを振り向いて写真を撮れ」という方法が書かれていた。確かに、こうやって写真入りで載せてくれたほうが親切である。

許可証は1人$7なので、2人分の$14を支払う。アニータとは合流できるかはこの時点では不明だったのだけど、合流できたことを想定して、一人で行くのは微妙なので二人分として申し込んでおいたのだった。

すべての手続を済ませた後、Buckskin Gulchへ出発。もっと早く出発する予定だったのだけど、抽選に参加したため10時になってしまった。

US-89を東に走ること20分、House Rock Valley Road(ハウスロック・バレーロード)で右折をし、Wirepass(ワイヤーパス)トレイルヘッドまで向かう。道路状態はAWD、ハイクリアランスでは問題なし。Backskin Wash(バックスキン・ウォッシュ)は若干荒れていたけど通過可能だった。駐車場にはセダンも止まっていたのでセダンでも何とか通過は出来る状態だったのだと思う。

Buckskin Gulchを歩くには、1人$6なので、備え付けてある封筒に必要事項を入力し、現金を入れて、入園料を支払う。この時のバックスキンは水たまりがありそうだったので、またKeenのサンダルで行く事にした。

Buckskin GulchはBackpacker最も危険なハイキングTop 10にランクインしている場所である。その理由はやはりFlash Flood(鉄砲水)である。雨が降るとあっという間に水かさが増し危険が伴うためだ。

歩き始めたのは11時過ぎだったので、太陽はすでに高く登っており日差しは強く、暑い。最初の1マイルは砂の上やウォッシュの上を歩くので、ガルチの入り口に到着する前までに若干疲れてしまう。

最初のウォッシュ

バックスキン・ガルチに合流する前に、2つ難関があった。バックスキンは頻繁に鉄砲水による被害があるようで、その度に難易度が変わる。大きな石が詰まっているRock Jam(ロック・ジャム)が数カ所にあり、こういう所は段差が高く超えるのが大変だ。


Rock Jam。これは私の背丈(170cm)くらいあった。

今回も飛び降りるには高すぎる段差が数カ所あった。体がいうことを聞いてくれないというのは不便である。腰が曲がらないので、今回は特に不便に感じた。


Wire PassとBuckskinの合流地点(友人撮影)

なんとか合流地点に到着。ここで右折していよいよバックスキン・ガルチに入っていく。果たして今回はどこまで進むことができるのだろうか。

バックスキンの入り口はちょっとした岩がゴロゴロしている。

これでも高さは2メートルあった。

バックスキンを歩くと、鉄砲水の威力が手にとるようにわかる。所々に引っかかっている大きな岩の塊、木片、その他色々なものが上の方に引っかかっている。時には、20メートル近くあるのではないかというはるか上に、木片が引っかかっていたりするからビックリだ。バックスキンはこれで2回目だけど、前回とは若干違う気がするのは、恐らく私の気のせいではないだろう。

しかし、この鉄砲水によってこの美しいスロットキャニオンが形成されているのだから、やはりなくてはならないものなのかもしれない。

あんな上に木片が・・・

バックスキン・ガルチは個人的にはかなり気に入っていて、数年のうちに通しで23マイル歩いてみたいと思っている。23マイルを1日で歩くのはキツイため、1泊2日のバックパッキングがよさそうだ。欲を言えばバックスキンからパリアリバーに続き、Lees Ferry(リーズ・フェリー)まで歩いてみたい。このレベルになると4泊5日のバックパッキングとなり、ちょっと敷居は高くなる。

穴が空いているのはなんでだろう?

岩には不思議な模様が刻まれている。オレンジ、茶色、黒、白、と様々な色が交じり合い、ガルチの隙間から太陽の光が漏れる。アンテロープのような光線になる場所はごくわずかだけど、ここは間接的な光の反射がとても美しい。

この構図も好き。2年前も同じように撮った記憶がある。

アンテロープ・キャニオンは、確かに写真写りはピカ一だと思う。あれほどの場所はそうそう無いかもしれない。でもバックスキンも決して負けてはいないと思う。距離もはるかに長いし、歩いても歩いても美しいスロットキャニオンが果てしなく続く。

このオレンジ色に照らされる壁が大好きなのよね

奥に進むと、少しぬかるんだ場所や小さな水たまりが出てきた。2年前に歩いた時はカラカラに乾いていたのだけど、疲れていたり暑かったのもあり、2マイルくらいまでしか進むことができなかった。今回はそこまで行けないかもしれない・・・。

この先に見えるものは・・・水たまり

そしてしばらく歩くと、水たまりが見えてきた。友人が先陣を切って進む。しかし、10メートルほど進んだところで「深い!」と一言。せっかくサンダルを履いてきたので、私も入ってみることに。

しかしながら、この水は臭かった。腐ったような下水のような匂いがする。確かに、鉄砲水ともなれば上流から様々なものが流れ込んでくるわけだ。動物の死骸も入っているだろうし、その他想像したくないものまで色々である。

さらに、泥水なので足元は一切見えない。基本的に今まではゴロゴロ岩の上を歩いているわけで、それが泥水によって見えないだけで、基本同じなので、足場は悪い。石の上に足を置けばいいのだけど、ちょっと外すと泥にズブズブーっと沈んでしまうのである。

こ、これは無理!それに臭いのはイヤ!というわけで、バックスキン・ガルチの冒険はここでTHE ENDとなってしまった。これでバックパッキングだったら泳ぐしかないのかも・・・とか思うとゾッとする。水の深さよりも臭さに負けてしまった。

水たまり。臭いのでここで引き返す。

ここで折り返し、ちょっと広くなったところで昼食を取る。この日もおにぎり。おにぎり大好き。ガルチの中は比較的涼しく、日陰になっているのでとても歩きやすかった。

戻る時に、バックスキンとワイヤーパスの合流地点で、壁画をやっと発見できた。前から知っていたのだけど、いつも具体的な場所の把握を忘れてしまい見つけられなかった。ワイヤーパスとバックスキンの合流地点には、アーチ状に削られた大きな岩壁があるのだけど、その岩壁側とバックスキンの合流地点にある。

バックスキンとワイヤーパスの合流地点にある壁画

くっきりはっきりではないので見つけにくいし、ひざ丈くらいの低い場所にあるので、若干探しづらい。

バックスキン・ガルチを後にしてワイヤーパスに戻る。難所も何とかクリアできて、無事に外に出ることができた。

登るのに苦労した(友人撮影)

後はカンカン照りの中、砂地を歩いてトレイルヘッドに向かう。この区間が一番大変だった。3時頃、トレイルヘッドに到着。スロットキャニオンの中は涼しいけど、外は猛烈に暑い。

今回は恐らくバックスキン・ガルチの合流地点から1マイルくらいしか歩けなかったようである。プールの手前では水の流れる音がしたので、Google Mapを見ながらどのへんまで歩いたかはなんとなく分かったのだけど、友人がGPSのトラッキングデータを見せてもらったら、予想していた場所と同じだった。

青い点が今回歩いた場所(手作りトラッキングマップ)

これからどうしようか話した所、ペイジ付近にあるAlstrom Point(アルストローム・ポイント)まで行ってみようということになった。

しかし、この時間になるといつも所々で入道雲がポコポコ発生して、昨日のスタック事件を思い出す。Alstrom Pointへもダートロードを走らなければならず、距離もかなり長い。そのため、Big Water(ビッグ・ウォーター)のビジターセンターで話を聞いて地図をもらってから出ることにした。

Big Waterのビジターセンター(友人撮影)

ビジターセンター付近には恐竜関連の展示が多かった。中に入るとレンジャーのおっちゃんが一人。「Alstrom Pointに行きたいんだけど、行き方教えて」と聞くと、Alstrom Pointと書かれたバインダーを取り出し、地図とともに行き方を教えてもらった。道路状況を聞くと、「大丈夫なはず」という返事。

ビジターセンターでもらったAlstrom Pointへの行き方の地図

しかし、もう一つ、気になる点があった。「黒い雲が流れてきてるんだけど、どう思う?」と聞くと、「一緒に外に出て見てみよう」というので3人で外に出る。出るやいなや、「これは絶対にやめたほうがいい。」と言ってきた。

Big Waterを出てすぐにWahweap Creek(ワーウィープ・クリーク)があり、上流で雨が降ると最低2日は通れなくなるようだ。道路はすぐ乾くかもしれないけど、2日もクリークの反対側でスタックなんて嫌である。

ビジターセンターで二人して悩む。どうしよう。昨日のスタックのこともあり、雨についてはことさら慎重になってしまう。15分ほど悩んだあとで、クリークがどんな様子かを見てみることにした。

ビジターセンターからはUS-89を横切り、しばらく走ると300と書かれた倉庫があるので、そこを右折する。緩やかな下り坂になり、数分でクリークに到着。

茶色く濁った水が適度に流れている。ゆっくりと進むと、クリークは通過可能であった。しかし、戻ってきてゴーゴーと流れていたら絶対に無理ということで、この日はAlstrom Pointは諦めてPage(ペイジ)まで走ってみることに。

ちょっとしたオーバールックポイントに車を止めてLake Powellを眺める。モヤがかかっていていまいちだ。遠くには、Navajo Generating Station(ナバホ火力発電所)の煙突が見えた。

Navajo Generating StationとLake Powell

15分ほど滞在したあとで、やはりAlstrom Pointを諦めきれなかった私たちは、再びウォッシュの様子を見に行く。1時間前に寄った時よりも、若干水量が増えている。これで諦めが着いた。

しかし、これから何をしよう。Kanabに戻るにも早すぎる。それでは、またWahweap Hoodooへ行ってみようということに。所々で雨は降っているようだったけど、恐らくここらへんは避けられそうだったので、大丈夫と判断した。

昨日の道をまた走る。そしてスタックした現場、友人の足あとがそのまま残っていた。ゴーゴーと水の音が聞こえたウォッシュも通過できたのだけど、フードゥーまで2マイル程度のところでぬかるみ始めた。

「ダメだ・・・」

やはり、フードゥーには辿りつけず引き返すことになった。残念。しかし、途中の景色はとてもキレイだった。黒い雲を背景に、メサが夕陽に照らされ、美しいコントラストを成している。ビッグベンド国立公園とちょっと重なる部分があった。

こういう色のコンビネーションは大好き

帰り道に頭が割れるような頭痛に襲われた。すぐにイブプロフェンを飲むも、目を開けられない。目を開けるとすべてが真っ白で、その眩しさでものすごい痛みが襲ってくる。運転は友人にお任せして、しばらく目を閉じて休む。

30分ほどで薬が効いてきたのか、目は開けられるようになった。頭痛も少しずつ治まってくる。Kanabに到着し、シャワーを浴びて、またRocking V Cafeに向かう。バッファロー・シチューを目的に行ったのだけど、30分前に売り切れてしまったようだった。残念。サーモンを注文したのだけど、サーモン自体の味付けもサッパリしていてひと味工夫されており、これも美味しくいただけた。

結局、Wahweap HoodooとAlstrom Pointは行けなかった。友人とは3日間一緒に行動したけれど、この期間の計画を担当してくれたり、ダートの走り方を教えてくれたり、いつも昼食のおにぎりを用意してくれたりと、本当に色々とお世話になってしまった。

美味しい夕食と地ビールで、今日一日を締めくくった。夜のKanabは涼しく快適だった。




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