1/01/2013

11/20/2012 - ビッグベンド国立公園: 1年ぶりのサウスリム

辺りが薄暗くなってきた頃、自然に目が覚めた。日の出はまだのようで、外はひんやりしている。この日は1日かけてSouth Rim(サウスリム)を歩く予定だった。

やはりビッグベンドに来て行くべきところはサウスリムである。ただし、合計14マイルと距離が比較的長いので、私のペースだと休憩も入れて8時間かかる。

起きてすぐに朝食の準備。いつものようにオートミール2袋とドライフルーツ、ナッツ、そしてコーヒーである。準備をしていると、太陽がSierra del Carmenから登ってきた。

Bear Boxがテーブル代わり。朝ごはんの準備中。

ひんやりしていた空気も、さすがに乾燥地帯だけあってすぐに温まる。昼食用にベーグルでPenut Butter and Jelly Sandwich(ピーナツバターとジャムのサンドイッチ)を作る。日本人はピーナツバターとイチゴジャムと聞くとぞっとするかもしれないけど、アメリカでは子供から大人まで好まれている一品である。最初は抵抗があったものの、私も今は普通に食べれるようになった。

あとはドライフルーツとナッツのスナックと、スニッカーズを数本バックパックにしのばせる。準備完了したところで、スティーブの車でChisos Basinまで向かった。標高も高いとだけあって、砂漠よりは気温が低い。しかし、歩けばすぐに暖かくなるので薄着でハイキング開始。

トレイルヘッド。左奥に見えるのがEmory Peak。

サウスリムのハイキングはこれで3回目。ループになっているので、Pinnacles(ピナクルス)トレイルを登り、Boot Canyon(ブートキャニオン)経由でサウスリムに出て、Laguna Meadow(ラグナメドウ)トレイルを下ってくるルートにした。

サウスリムのトラッキングデータ

サウスリムのプロファイル

トレイルを歩いてすぐ、クマとマウンテンライオンの看板が目に留まる。今年の2月、子供がマウンテンライオンに襲われトレイルが閉鎖された時もあった。

クマとマウンテンライオンの標識

前も思ったことなのだけど、スティーブの脚の長さは私の1.5倍近くあるので、歩幅が合わない。さらに腰痛持ちの私は歩幅がますます小さく、スティーブとどんどん離れてしまう。「先に歩いていていいよ」と言っても、いつもどこかで待っていてくれる。無理もできないので、私は自分のペースでゆっくり歩くことにした。登りは腰に負担がくるし、下りは膝をやられるし、見た目は頑丈そうに見えるけど、色々と問題があったりする。

Pinnacles Trailから見えるWindow

そびえたつ岩を見上げると、こんな急な岩壁のどこにトレイルがあるのだろうかといつも思う。外側からは岩だけしか見えないのだけど、実はトレイルはほとんど木々の中を歩く。紅葉している木もたくさんあり、公園のシンボルともなっているWindow(ウィンドウ)が良く見え、景色がいいトレイルだ。

一部紅葉していた

2時間弱でEmory Peak(エモリーピーク)トレイルとの分岐点に到着。ここでプチ休憩。

Emory Peak Trailとの分岐地点

このエリアにはいつもMexican Jayが集まってくる。綺麗な青い鳥なので餌付けする人もいるのだろう。何か食べていると必ず寄ってくる。また、ここには決して綺麗とは言えないけれどトイレもあるので休憩場所にはもってこいだ。Windowはもちろん、Casa Grande(カサ・グランデ)やChisos Village(チソスビレッジ)も見渡せる。

Mexican Jay。ここに来ると必ず見かける鳥。

一息ついたところで、さらにサウスリムに向けて歩く。緩やかな下りから始まり、右にトラバースする地点でBoot Canyon(ブートキャニオン)の由来ともなっている逆さまになったブーツ岩が見えてくる。

North East Rimとブーツ岩

いつもこの時期はBoot Canyonが綺麗に紅葉しているのだけど、今年は全くなかった。暖かすぎなのだろうか。雨も降っていないようで、水はほとんどなかった。



Boot Canyonを通過すると今度はNorth East Rim(ノースイースト・リム)まで緩やかな登りとなる。途中、Emory Peakが良く見える。

Boot Canyonあたりは紅葉が若干見られた

トレイル脇には雑草が腰くらいの高さにまで延び、いつもの見なれた景色とは違った印象を受けた。

去年はなかった雑草が伸びきっていた

そして木が少なくなり、青い空が見えてくるとリムはすぐそこだ。

平らになって空が見えてきたらリムはすぐそこ

左側の視界が一気に切れ、そこには切り立った岩とひたすら続く砂漠の大地が広がる。この瞬間が個人的には大好きだ。ここからは1マイルほどリム沿いを歩く。

North East Rim

ひとくくりしてSouth Rimと呼ばれているけれど、リムは東西に延びているため、North East Rim、North West Rim、South East Rim、South West Rimと細かく分かれている。

グランドキャニオン国立公園にもサウスリムがあるけれど、ビッグベンドのサウスリムは人がほとんどいないため、ゆっくり心ゆくまで景色を堪能できる。

東方面

しかし、こういった砂漠の景色はある意味"Acquired taste"なのかと思う。森林が好きな人は、こういった景色を好まない人も多いらしい。スティーブもコロラドなどの緑が豊富な場所を好むため、正直ビッグベンドを楽しんで貰えるのか心配だった。

今年ユタに行き、ザイオン国立公園のNarrows(ナローズ)をバックパッキングで歩いたり、ブライスキャニオン国立公園も景色が良かったとお気に入りの様子だったけど、ビッグベンドの砂漠はユタのものとはまた少し違い、それほど色彩豊かではない。

スティーブの中では「砂漠=単調な景色」だったようで、変化に富むビッグベンドには満足しているとのことだった。

西方面

東から西に進むに連れて、それほど景色は変わらないのだけど、見渡す限りの砂漠の丘陵地帯は見応え抜群である。残念なのは、その壮大さが写真ではどうしても表現出来きれないということ。

崖になっている。落ちたらアウト。
そしてリムともお別れ。ここからはLaguna MeadowトレイルでChisos Basinまで降りていく。

ここからLaguna Meadowトレイルで下る

冬にハイキングする場合は、陽が短いのもあり、リムでくつろげる時間があまりない。バックパッキングだと朝日や夕陽を楽しめるし、急ぐ必要もなくリムでのんびりできる。次はバックパックを軽量化して、やはりバックパッキングで来ようと思った。

トレイルを外れて、サウスリムの最西端まで行ってみる。ちょっとした出っ張り部分だ。

遠くから見た「でっぱり」部分。地図には無いが容易にアクセス可能。

遠くにはSanta Elena Canyon、そしてMule Earsも見える。3時を過ぎていたのでそろそろ出ないと行けないのだけど、去るのがもったいなくて躊躇する。最後の一枚。


去年はここで夕陽を見ながら夕飯だった

ここからはしばらく木の中を歩く。スティーブは下りも早い。どんどん下っていく。私は膝と腰が痛くなってペースダウン。Blue Creek(ブルークリーク)トレイルとの分岐点にあるベンチでちょっと休憩。

Blue Creek付近の景色

ここからはベルの形をしたCarousel Mountainが見える。セドナにあるベルロックと似てるかもしれない。色は単調で赤くないのだけど、対照的な形をしているので運転していても目に付く岩である。

ここからはペースよく下っていく。Laguna MeadowトレイルはPinnaclesトレイルよりも傾斜が緩やかなため、膝が悪い人はLaguna Meadowを下りのルートとして使うことが多いらしい。しかし、距離は若干長めだ。

Chisos Basinが見えてくると、やっと「降りてきた」という感じがする。見慣れた景色に戻ってきた。

Casa GrandeとChisos Basin

しかし、ここから短そうに見えて実はまだあと数マイル残っている。時々腰を伸ばしたり、膝を休めたりしながら降りてきた。

Windowが見えたらあと20分ほどで到着である。

Window。ここまできたらあとちょっと。

結局、Chisos Basinに戻ってきた時はすでに薄暗くなっていた。また、この日もそのまま昨日と同じレストランで夕食を取ることに。

私はChicken Fried Steakを注文。何しろこってりしていて普段は食べないのだけど、結構な距離を歩いたのもありお腹がすいていたので迷わず注文した。飲み物はもちろんテキサスの地ビール、Shiner Bockである。

お腹も一杯になり満足したところで、明日のシャワー状況を確認してキャンプサイトに戻ったのであった。

この日もまた、無音の世界で不気味なくらい静かな夜だった。

2 件のコメント:

  1. どの景色も心奪われるものですが、東方面と西方面の写真、私の趣味にぴったりの景色です! ずごいなあ・・・。 

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  2. Yumiさんはサウスリムからの景色好きだと思います。写真ではどうしてもあの壮大さが伝えられないので残念です。サウスリムを歩かなくても、ビッグベンドはどこも壮大なので、オススメですよ。次回は頑張って腰を治してバックパッキングで行きたいです。

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