一応、基本的なものは揃っていたし、発電機でうるさいということもなかったし、夜寝るだけだったので問題なかった。キャンプホストのおっちゃんも、とっても親切だった。
この日はPageまで行ってLower Antelope Canyon(ロウアー・アンテロープ・キャニオン)に行くか、Grand Canyon North Rim(グランドキャニオン国立公園ノースリム)に行くか迷っていた。でもやはり人ごみが苦手ということもあり、ここはノースリムにする。滞在場所も決まっていなかったので、サイトが空いていればノースリムでキャンプ、なかったらラスベガスで探そうと思っていた。
8時AM、RVパークを後にしてFredonia経由US-89Aでノースリムに向けて出発。赤土の大地ともしばらくお別れ。Fredoniaからは緩やかな登りとなり、ここから景色が一変して背の高い松や杉が密集する緑いっぱいの森林となる。わずか2時間足らずでこの変化は正直驚いた。
途中、山火事があったと思われる場所も通過。木はすべて焼かれ、ここだけは真っ青な空がよく見えた。唯一入ったラジオステーションは国立公園系のもので、山火事の95%は人災であると話していた。
2時間ほどでグランドキャニオン・ノースリムに到着。年間パスを見せて地図をいただく。サウスリムには6回くらい行っているけど、ノースリムは今回が初めて。
![]() |
| ノースリム入り口 |
まずはキャンプサイトまで行く事にした。カーブが多い道だけど、木が多く清々しい。窓を全開にして涼しい風を楽しみながらドライブ。
ビジターセンター手前で右折し、キャンプグランドに入る。受付には「Campground Full」と看板が出ている。やっぱりダメか・・・。しかし、ダメ元で聞いてみた。
すると、「キャンセルがかなり出たから一杯空いてるわよ~」と言う。それじゃ、ということでキャンプサイトを1つアサインしてもらった。なぜそんなにキャンセルが出たのか聞いたら、最近天気が悪く、今日も50%の降水確率だと言う。
キャンプサイトは、受付から徒歩数分、ジェネラルストアからも数分という、景色は無くともアクセスの良い場所になった。しかし、サイトに行ってみるとまだキャンパーがいたので、観光してから戻ってくることに。
ノースリムはサウスリムとは混雑度が全然違った。こじんまりしていて、ゆっくり時間が流れ、人も多くはなく、雰囲気はとても良かった。サウスリムは、小さな町と化しているので、シャトルはガンガン走るし、車も多いし、人はどこにでもいるし、騒々しいイメージがある。
オススメのトレイルをレンジャーに聞いたら、Widforss(ウィドフォース)トレイルがオススメだというので地図をもらっておく。そしていざリムへ。
正午近い時間のノースリムの景色は正直ガッカリであった。ガスっていて視界が悪かったのか、白っぽく、のっぺらとしていて、これが私の初めてのグランドキャニオン訪問だったら「大したことないな」で終わっていたと思う。グランドキャニオンで最初に見た景色というのは重要なのではないかと感じた。オレンジ色に輝くグランドキャニオンが一番最初に見た景色でよかったと思う。
![]() |
| のっぺり・・・正直面白くない・・・ |
サウスリムからの景色は、ノースリムがどっしりと真ん前に見えるので迫力がある。ノースリムからの景色はというと、恐らくキャニオンが入り組んでいる中にビューポイントがあるので、手前の岩壁が邪魔になっていたり、あまり視界は良くないように感じた。
ぼ~っと眺める。North Kaibab(ノースカイバブ)トレイル、Bright Angel(ブライトエンジェル)トレイル、O'Neill Butte(オーネイル・ビュート)、South Kaibab(サウスカイバブ)トレイル、Indian Garden(インディアンガーデン)、Devils Corkscrew(デビルズ・コークスクリュー)など歩いたところは大体把握できた。
そうしたら、やはりまた歩きたくなってしまった。バックパッキングで2回谷底までアクセスしているけれど、本当に楽しかったのだと思う。この景色を見て、封印していた思いが、またふつふつと出てきてしまった。来年、体調が回復したら、是非4泊5日のバックパッキングでRim-to-Rim(ノースリムからサウスリム横断)を歩いてみたい。
1時間半ほどリムを散歩した後、キャンプサイトに戻ってテントを設営する。しかし、サイトには他の人の名前が書かれたスリップが挟まれていて、よく分からなかったのでまた受付まで行って対処してもらった。
キャンプサイトの間隔は比較的広く、木も多く日陰が豊富だった。近くには品ぞろえの良いジェネラルストア、少し離れたところにランドリー・シャワーがある。ガススタもあったけど、$4.26/Gallonとボッタクリ値段だった。ジェネラルストアでは、信号が微弱だったけどWIFIも使えた。
テント設営も終わり、ジェネラルストアのパティオエリアでゆっくりくつろぐ。ハイキングをしようかと思ったけど、午後から行動しようと思っていた。椅子も座り心地が良く、ぼ~っとする。私のバケーションでは「ぼーっとする」という時間はほとんどないので、ある意味貴重だ。
お腹が空いたので、キャンプサイトに戻って昼食。パスタを作った。公園の雑誌を読みながら、もぐもぐ。座っているだけというのも勿体ないので、まずはPoint Imperialまで行き、その足でCape Royalまで行ってからハイキングしようと思っていた。
しかし、Point Imperialの途中で雨が降り出す。若干ガッカリしつつも、すぐに晴れることを期待してそのまま目的地まで向かった。駐車場に到着し、外に出てみると、雨が降っているせいかキャニオンが全く見えない。さらに、カラン!と音がした。
その瞬間、カンカンカンカンカンと立て続けに音がして、頭に小石らしきものがあたり、あたりを見ると雹が降っている!!
ヤバイ!
![]() |
| 何故に雹?雨ならいいけど雹は嫌。 |
すぐに車を木の下に移動した。雹は止むどころか勢いを増し、あたりはまるで雪が降ったかのように真っ白になっている。今回、保険はAMEXと自分の自動車保険を使うということで、レンタカー会社からは保険は購入しなかった。そんな中の雹被害だ。もしダメージがあった場合は、Comprehensiveでのカバーとなり、自分の自動車保険が適用されてしまう。プレミアムが上がるのはゴメンである。
大きさは恐らく1cm。豆サイズである。カンカンと雹が車に当たる音が響き渡り、車の状態が気になって仕方がない。3年前、帰宅ラッシュ時にゴルフボールサイズの雹が降り、6ヶ月の新車をボコボコにされたこともあり、雹には非常に敏感な私である。
雹がやんだところを見計らって運転再開。しかし、またすごい勢いで降り出すので、木を探してその下に駐車。そんなことを3回ほど繰り返した。恐る恐る車から出てみる。以外や以外、傷は見当たらずダメージはゼロだった。このくらいの大きさでは車が凹むことは無いようだ。
一旦キャンプサイトに戻ることにする。途中、真っ白になっている部分があり、ここは相当降ったのだろうなという感じだった。しかし、半分も来ると道路は乾き、キャンプグランドは晴れていた。また局所的だったようだ。
再度ジェネラルストアに行き、スマートフォンでレーダー画像を確認する。無数の雨雲が表示されており、今日のハイキングは諦めざるを得なそうだ。キャンプグランドは晴れているけれど、あたりは黒い雲で覆われ、ここもいつ雨が降るか分からない。それに砂漠地帯と違って高い木が多いため、全体的な雲の動きが把握しずらかった。
散々考えた挙句、またPoint Imperialに行ってみることにした。雹は通過したようで、雨も止んでいた。車から降りてカメラを取り出す。隣の車も三脚らしきものを出していたからカメラマンかなとか思ったら、それは実はバグパイプだったとあとで気づいた。
Point Imperialが真正面に見える。するとバグパイプの音が後ろから聞こえ、Amazing Graceが流れてきた。それとほぼ同時に、柔らかい太陽の日差しがキャニオンに当たる。
Amazing Grace, how sweet the sound,
That saved a wretch like me.
I once was lost, but now am found,
Was blind, but now I see.
何と感慨深いのだろう。
景色だけでも十分キレイだったのだけど、音楽がさらに美しいものにしてくれた。バグパイプを吹いていたおっちゃんは、気に入った景色の場所で、こうやってバグパイプを吹くのだそうだ。
「素敵な演奏をどうもありがとう!」と言ったら、「実はバグパイプが嫌いな人も多いんだよ」と言っていた。
バグパイプのおっちゃんとも分かれ、今度はCape Royalに行ってみることにした。しかし、途中で大雨となり、駐車場についた頃には、みんな濡れながら猛ダッシュでトレイルから戻ってきているところだった。
きっと一瞬でも雲が切れて太陽の光が入ってくるチャンスはある!と信じた私は、大雨の中車を止めて待った。うとうと眠ったり、地図を眺めたり、ハイキング情報を読んだり、雨の音をバックグランドミュージックに、ゆっくりと時間を過ごす。
恐らく1時間以上待ったのだと思う。ふと西側を見るとほんの少しだけ雲の切れ目があった。うまく雲が流れれば光りはキャニオンに入るはず。しばらくすると、ザーザー降っていた大雨も止み始め、風も治まってきた。
私のように、「何かを狙っている人」は私の他に数人いた。雨が止むやいなや車の外に出る。そしてカメラを取り出し、猛ダッシュでビューポイントへ。
予想は的中。雲から漏れた太陽の光が岩壁に反射していた。
![]() |
| Cape Royalにて |
美しい!!!一瞬我を忘れるくらい美しかった。1時間待った甲斐は十分あった。まだ誰もいなかったので1人で景色を独占状態。
![]() |
| 一瞬だけ太陽の光が当たったキャニオン |
陽が当たっていた時間は、ほんの5分足らずだった。太陽はまたどんよりとした黒い雲の中に隠れてしまった。車からオーバールックまでダッシュしなかったら見れなかったと思う。普段は腰が痛いから走れないとか言ってるくせに、こういう時だけは「仮病?」と思われてもおかしくないくらい動きまわる。きっとアドレナリンが出まくってすべてを忘れてしまうのだろう・・・。
今までの大雨も雹も、この景色を見たらすべて許せてしまう。
![]() |
| 西側。太陽の光りの筋が見える。 |
太陽の光線が見えた。雲ひとつ無い日の夕刻時に見られる、オレンジ色に染まるグランドキャニオンも大好きだ。しかし、こうやって分厚い黒い雲の隙間から漏れる光によって作られる色も格別だと思う。
これで満足すればいいのに、陽に当たったPoint Imperialをどうしても見たくなり、急いでPoint Imperialまで戻ることにした。日の入り30分前に到着するも大雨。キャニオンの姿は見えず、ただのグレーの大地と化していた。時計を頻繁にチェックするも、雨はなかなか止んでくれない。
しかし、日没直前、小雨になったのでビューポイントまで行ってみた。結局雲が切れることはなく、夕陽に染まるPoint Imperialは見れなかったのだけど、コントラストは弱くとも、ピンク色に染まったキャニオンがそこにはあった。今回のグランドキャニオン訪問では、少し違ったグランドキャニオンの一面を垣間見れた気がする。
自分が理想としている絵というものがあるのだけど、今回はその理想を良い意味で覆された気がする。自分が思い描いたものが必ずしもベストではないことが良く分かった。
しかし、日没直前、小雨になったのでビューポイントまで行ってみた。結局雲が切れることはなく、夕陽に染まるPoint Imperialは見れなかったのだけど、コントラストは弱くとも、ピンク色に染まったキャニオンがそこにはあった。今回のグランドキャニオン訪問では、少し違ったグランドキャニオンの一面を垣間見れた気がする。
自分が理想としている絵というものがあるのだけど、今回はその理想を良い意味で覆された気がする。自分が思い描いたものが必ずしもベストではないことが良く分かった。
![]() |
| 日没直前のPoint Imperial。これはこれで十分美しい。 |
薄暗い中、キャンプグランドに向けて車を走らせる。雨は降っていなかったので、簡単な夕食を作った。それにしても寒い。上には長袖シャツ、Tシャツ、フリース、レインジャケットを着こみ、下はパジャマのズボン、そしてハイキング用のズボンの二枚重ね。薄いダウンジャケットも持ってきていたので、それを寝袋に入れて寝る。
寒い・・・。仕方がないので、スペース・ブランケットをかぶって寝ることにした。これで多少暖かくはなったのだけど、プラスチックなので通気が悪く、夜中水滴でズボンが濡れてしまったりと、ちょっとしたハプニングがあった。やっぱり寒いところでのキャンプは苦手だ。夜中、寒さで何回も目が覚めた。
8/11/2012 - ザイオン国立公園に向けていざ!
8/12/2012 - 念願のSubway
8/13/2012 - ザイオン・ナローズを歩く
8/14/2012 - はじめてのエスカランテ
8/15/2012 - Hole in the Rock Roadの果て
8/16/2012 - ダートロードでスタック
8/17/2012 - 真夏のBuckskin Gulch
8/18/2012 - 2回目のThe Wave当選
8/19/2012 - グランドキャニオン・ノースリムと雹
8/20/2012 - もう一つのWave、それはFire Wave
8/11/2012 - ザイオン国立公園に向けていざ!
8/12/2012 - 念願のSubway
8/13/2012 - ザイオン・ナローズを歩く
8/14/2012 - はじめてのエスカランテ
8/15/2012 - Hole in the Rock Roadの果て
8/16/2012 - ダートロードでスタック
8/17/2012 - 真夏のBuckskin Gulch
8/18/2012 - 2回目のThe Wave当選
8/19/2012 - グランドキャニオン・ノースリムと雹
8/20/2012 - もう一つのWave、それはFire Wave










0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。